金川歯科医院AXノート|第3回
前回は、院内の仕事を工程に分け、作業時間と待ち時間を整理しました。候補が見えても、「最初から予約やカルテをつなぐのは難しそう」と感じるかもしれません。今回は、診療を支えるバックオフィスから、試せる一業務を選ぶ考え方を紹介します。
目次
選ぶのは、結果を確かめてから使える仕事
この連載でいうバックオフィスには、物品の補充依頼、資料の整理、院内向け文書の下書きなどを含めます。最初の候補として考えやすいのは、入力と出力を絞り、担当者が元の情報と比べて確認できる作業です。
たとえば「仕入れを全部自動化する」では範囲が広すぎます。「補充依頼を決まった項目の一覧にする」なら、一覧ができたところで止められます。発注や支払いへ進む前に確認を入れられることが、小さく試す際の利点です。
一方、給与や職員の評価、取引条件などもバックオフィスの情報です。この名称だけで扱いやすさや安全性は決まりません。初回は患者情報を必要とせず、機密情報を持ち込まない形で試せる作業を候補にします。
最初の一業務を、四つの条件で絞る
候補ごとに、次の四つを書いてみる方法を提案します。答えが曖昧な項目は、導入前に整理する課題になります。
- 材料を限定できる:使う情報が決まっており、試験では架空の内容に置き換えられる。
- 完成形を説明できる:何の項目がそろえば終わりか、元の情報とどう照合するかが分かる。
- 確認する役割が決まる:出力の正誤や不足を判断できる担当者がいる。
- 途中で止められる:不明点があれば保留し、従来の方法へ戻せる。
繰り返しが多くても、確認する人が決まらない仕事は、確認待ちを増やすかもしれません。逆に、入力欄をそろえるだけで済むなら、まず表やひな形を整える方法もあります。AIを加える意味は、準備や確認の負担も含めて考えます。
架空の補充依頼で、境界を決めてみる
ここからは、医院の実運用を示すものではなく、試し方の架空例です。「A4コピー用紙を2包ほしい」「用紙を補充してほしい」という二つの依頼を、品名・規格・希望数量・確認事項の一覧へ整理するとします。
二つ目には規格も数量もありません。AIが一つ目から推測して「A4・2包」と埋めると、もっともらしい誤りになります。期待する出力は、不明な欄を「要確認」と残すことです。表記が似ていても、同じ依頼として勝手にまとめない、と決めておきます。
この試験の終点は「確認用の一覧ができるまで」です。購入先の選定、実際の在庫数の更新、注文送信は含めません。対象を一段階に限ると、何ができたか、どこから先は人の判断かを説明しやすくなります。
少数の例で、間違い方まで確かめる
試験用には、項目が全部そろった依頼だけでなく、数量がない例、品名が似ている例、同じ文が二度入る例も用意します。それぞれの期待結果を先に書き、AIの出力と一件ずつ照合します。きれいな表になったことと、内容が正しいことを分けて見ます。
IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版」は、生成AI利用時にデータの扱いを確認し、機密・個人情報の入力を避け、生成物を人が確かめることを示しています。ここでの試験案も、まず架空データを使い、出力の確認方法を決めるものです。IPA公式資料(47ページのコラム)
記録するのは、一覧を作る時間、確認・修正する時間、見つかった誤り、保留した項目です。修正が多い場合は、依頼の書き方や出力項目を見直します。うまくいった一例だけで本番へ広げず、使う人が変わった場合にも確認できるかを見ます。
本記事は、最初の対象を選び、試験範囲を決めるための一般的な業務設計の提案です。金川歯科医院でこの例を実装・運用した報告ではなく、時間短縮の効果も未測定です。取り組む業務と確認方法を一枚にまとめることから、次の具体化へ進めます。
次回:「カルテ番号を連携の手がかりにする|患者情報を正しく結び付ける設計」。既存アプリとの連携で、番号をどう扱うかを整理します。
資料確認日:2026年10月12日。本記事はAIの作成支援を利用しています。公開後に運営者が内容を確認し、必要に応じて追記・修正します。補充依頼の例は架空で、患者・職員・取引先の個人情報は使用していません。
歯医者のどんちゃん 