黒くなっている前歯を白くしたい
ホワイトニングで歯を白くすることができますが、
歯の中が黒くなっている場合は、歯の外側から一生懸命漂白しても、白くなりません。
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歯の表面の着色の原因は、茶渋・タバコ・ワイン・コーヒーなどが多く、これらは、ホームホワイトニングやオフィスホワイトニングといった、歯の表面のホワイトニングで、十分きれいになります。
しかし、歯の外傷などを受けたことによって、歯の内出血が起きたり、歯髄が壊死してしまうと、歯の中に血液成分や細菌の色素成分が沈着し、歯が黒くなることがあります。
あとは、金属の被せ物や土台によって、歯の中が黒くなることがあります。
金属は経年的に溶出されるので、特に歯科用金属の銀イオンなどの溶出によって、変色することがあります。
また、子供のときに服用した抗生物質(特に、テトラサイクリン)によって、変色することもあります。
歯の中の変色をきれいにするためには、歯の中からホワイトニングを行います。
歯の中に、漂白剤として35%過酸化水素を置くことで、歯の中に沈着した色素を分解して、歯を白くできます。
歯の中のホワイトニングは、ウォーキングブリーチ法 Walking Bleach Techniqueと呼ばれています。
しかし、金属やテトラサイクリンによる変色には漂白剤の効果がありませんので、ご注意ください!
また、歯の中を漂白する前には、まず適正な根管治療が行われなければなりません。
Ultradent社のOpalescence™ Endoという製品を使っていますが、ジェル状で、シリンジで簡単に歯の中に適用できるので、とても使い勝手が良いです。
しかし、日本にはまだ発売されていないので、Smile–Usなどの歯科材料の直輸入通販で購入するしか方法がありません。
漂白剤を歯の中に入れることで、歯の内部に沈着している血液成分や細菌由来の色素成分を分解することで、黒くなっていた歯が劇的に白くなりました。
歩きながらホワイトニングという意味でウォーキングブリーチといいますが、仮詰をして漂白剤を歯の中に留めておいても、仮詰が取れたりすると漂白剤の漏洩する危険性があって、最近は、即日で、ラバーダム下で、1時間くらいを時間をかけて、約15分の間隔で2〜3回漂白剤を交換する方法でやっています。
効果も抜群ですし、帰宅後の漂白剤漏洩のリスクもなくなるので、最近は、患者さんを「ウォーキング」させない方法でやっています。
今回は、「ウォーキングブリーチ法」についてみてみました。
根管治療が関わるホワイトニングですので、できれば、マイクロスコープで根管治療を行う先生にしっかりやってもらうといいかもしれないですね!
それではまた!