光学印象の点数差は利益になる?|月間歯数・連携回数・費用で試算

先端を丸くした根管治療用ファイルと黄色い2×2ブロックのイラスト

歯科医療者向け|保険診療ガイド・令和8年度改定
制度確認日:2026年10月27日

光学印象や歯科技工士連携加算2による点数差は、医院の収入にどう寄与するのでしょうか。対象歯数と適正な加算回数から収入差を計算し、そこから追加費用を分けて考える必要があります。以下は条件を固定した架空の試算で、当院の実績や機器導入による増患・利益を予測したものではありません。

1.比較は同じCAD/CAMインレーで

前回の点数比較と同じく、永久小臼歯の複雑窩洞に、各歯1個の独立したCAD/CAMインレーを作る例です。1日で硬組織処置・窩洞形成を完了し、印象・咬合採得まで行うM001-3の要件、材料・適応、各施設基準・届出を満たすと仮定します。2歯の例は同一患者・同日・同一顎で、他の補綴物は混在しません。

形成120点とCAD/CAMインレーの窩洞形成加算150点は両方法に共通なので、光学化による増点に数えません。初再診・検査・製作料・材料料・装着等も今回の比較対象外です。令和8年度内の方法間比較であり、旧年度からの改定差ではありません。

2.歯数と連携の回数を分ける

同じインレー1歯の印象・咬合部分の点数差
従来の実施方法光学印象との差
単純印象32点+咬合18点150−50=100点
連合印象64点+咬合18点150−82=68点

出典:歯科点数表M003・M003-4・M006、留意事項M003-4。2026年10月27日確認。単純・連合は実際の方法で分け、都合のよい比較対象を選びません。光学150点はデジタル印象採得装置で直接法により印象・咬合採得を行う場合です。従来の印象・咬合の点数を重ねません。

光学印象は製作物ごと。一方、同日に複数のCAD/CAM冠・インレーを光学印象しても、連携加算1または2は1回限りです。加算2の80点には別の施設基準・届出、光学印象を行う際にICTを用いた歯科医師と歯科技工士による咬合関係・口腔内の共同確認、製作への活用が必要です。確認内容と、外部の歯科技工士なら所属する歯科技工所名を診療録に記載します。データ送信だけでは算定できず、日を変えれば自動的に再算定できるとも解釈しません。

従来法にも連携加算はありますが、今回の小臼歯の独立したインレーへM003・M006の連携加算をそのまま足すことはできません。対象の異なる前歯の歯冠補綴物・欠損補綴などには、この比較式を流用しないでください。

3.月40歯でも収入差は同じではない

本例の月間対象歯数を、従来なら単純印象となる歯数Ns、連合印象となる歯数Nc、加算2を適正に算定する患者・日ごとの回数Qに分けると、収入差の理論値=10×(100Ns+68Nc+80Q)円です。1点10円は歯科留意事項・通則1によります。保険者負担と患者負担を合わせた診療報酬額で、窓口額だけでも入金済み現金でもありません。

月40歯を光学化した架空例:すべて従来の連合印象と比較
診療の構成と加算2月の収入差
加算2なし(Q=0)27,200円
1歯×40機会、全機会で加算2の要件充足(Q=40)59,200円
2歯×20機会、全機会で加算2の要件充足(Q=20)43,200円

「機会」は患者・日ごとの診療を数えた試算用の単位で、40歯を1人に同日実施する意味ではありません。全件が適正に算定・認容される仮定です。対象外の歯や要件未充足分を除き、査定・返戻・未収・入金時期は実際の収入管理で別に確認します。

架空の月40歯を光学化する3条件の比較棒グラフ。従来ならすべて連合印象を行う独立したCAD/CAMインレーを対象に、各診療機会は同一患者・同日・同一顎、各算定要件を満たす例。光学印象のみは68点差かける40歯かける10円で27,200円。光学印象に加え、歯科技工士連携加算2の要件を全機会で満たす1歯かける40機会はQ40で59,200円、2歯かける20機会はQ20で43,200円。計算式は10円かける(68点かける40歯+80点かけるQ)。同じ製作物の来院を分けて加算するモデルではない。従来の連合印象64点と咬合採得18点、光学150点を比較し、共通の形成点数は差に含めない。適応・材料・M001-3の1日完了・施設基準・届出・実施要件を満たす独立インレーの限定比較。全件が適正に算定・認容される条件付きの診療報酬額の理論差で、実現収入、純利益、窓口負担額ではない。情報確認2026年10月27日。AI作成支援の図解。
月40歯の条件付き試算。歯数と連携回数を分け、共通の形成点数を増分に含めない計算です。AI作成支援の独自図解。出典:厚生労働省・歯科点数表、留意事項M003-4。2026年10月27日確認。

同じ2歯構成・全機会で加算2の要件を満たす仮定なら、月20歯・10機会は21,600円、40歯・20機会は43,200円、60歯・30機会は64,800円です。歯数が同じでもQが違えば額は変わり、全歯へ一律に「68+80点」を掛ける計算はできません。

4.追加費用を差し引くとどうなる?

費用は光学経路と従来経路の差額で比べます。チップ・滅菌・技工料・共同確認や再スキャンの作業費などから、不要になる従来の印象材等の費用を差し引きます。さらに保守、ソフト・クラウド、研修、PC等の費用を同じ期間にそろえます。所要時間や節約額は実測し、時間短縮や追加診療を自動的な利益として加えません。

月の収入差43,200円の場合:追加運用費を変えた架空の感度分析
月追加運用費の仮定収入差−追加運用費
20,000円+23,200円
40,000円+3,200円
60,000円−16,800円

費用の3水準は市場価格や見積額ではなく、感度を見るための仮定です。消費税を含む運用上の支払差額として置き、本体・PCの初期取得費、減価償却、リース・借入、税務上の効果は含めていません。表の残額は利益や投資回収額ではありません。

会計上の利益を比べるなら、取得費の配分やリース費などを含む費用範囲を整えます。資金繰りでは初期支出・借入返済・実際の入金を別に見ます。購入代金全額と減価償却を同じ利益計算で二重に差し引かないことも大切です。機器・保守等の実額が未確認のため、回収月数は算出しません。

導入判断の前に、対象歯数、患者・日ごとの構成、加算要件を満たす回数、見積と継続費用をそろえましょう。次回は口腔内スキャナーの価格・ハード仕様を、国内で確認できる機種と構成に分けて比較します。

出典・確認日

一般的な制度解説と条件付き試算です。個別請求は最新の原通知と所管へ確認してください。商品提供・アフィリエイトリンクはありません。AIの調査・作成支援を利用し、公開後に運営者が確認・追記修正する方針です。

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