保険診療ガイド、始めます。この連載では、歯科医療に携わる方へ、令和8年度診療報酬改定の公式資料から算定条件と施設基準を週2回、図・表を交えて整理します。初回は、CAD/CAM冠・インレーを製作するときの「光学印象」です。
令和8年6月1日適用のM003-4「光学印象」は1歯につき150点。ただし、口腔内スキャナーを使えば一律に算定できる、という意味ではありません。対象となる製作物、施設基準と届出、実施した行為、別に算定できない項目を順に確認します。以下は2026年10月16日時点で確認した制度の一般的な解説です。
目次
まず、CAD/CAM冠とインレーの共通点を確認
| 確認項目 | CAD/CAM冠 | CAD/CAMインレー |
|---|---|---|
| 製作物の区分 | M015-2 | M015-3 |
| 光学印象 | 1歯150点 | 1歯150点 |
| 採得方法 | デジタル印象採得装置を使い、直接法で印象採得と咬合採得を行う | |
| 算定の前提 | 光学印象の施設基準に適合し、地方厚生(支)局へ届出。製作物ごとに算定 | |
150点は光学印象という項目の評価です。冠・インレーの製作や装着を含む治療全体の点数、患者さんの窓口負担額を示すものではありません。また、この表だけを見て、すべてのCAD/CAM補綴物が対象になると広げて読むことはできません。[出典1]
算定前の4つの確認

1.対象の冠・インレーを確認する
告示の対象はM015-2のCAD/CAM冠とM015-3のCAD/CAMインレーです。まず製作物と対象歯・材料などを確認し、その上で光学印象の条件を読みます。「デジタルで製作する」という共通点だけで、他の修復物へ算定対象を広げないことが大切です。
2.光学印象の施設基準と届出を確認する
光学印象の施設基準では、歯科補綴治療の専門知識と3年以上の経験を持つ歯科医師が1名以上配置され、院内に必要な機器を備えていることが求められます。届出書の添付様式は50の2です。[出典3・237頁]
CAD/CAM冠・インレーの届出と光学印象の届出は別の項目です。同じ様式50の2には両者の欄があり、両方を届け出る場合の記載方法も示されています。冠の届出があるという理由だけで光学印象も済んでいると判断せず、自院の届出内容を確認してください。既届出施設の再届出の要否は、本記事で一律に判断しません。
3.直接法で、印象と咬合の両方を採得する
留意事項は、デジタル印象採得装置を用いる直接法による印象採得と咬合採得を条件としています。模型をスキャンする工程と、口腔内から直接採得する工程を混同しないようにします。算定は製作物ごとの扱いです。光学印象データの取扱いには、厚労省の医療情報システム安全管理ガイドラインの遵守も記載されています。[出典2・(1)(2)]
4.印象・咬合の重複算定を確認する
光学印象を算定する場合、M003「印象採得」、M003-3「咬合印象」、M006「咬合採得」は別に算定できません。請求時は、従来の入力セットをそのまま重ねていないか確認するポイントになります。技工士との連携加算には別の施設基準・実施・記録要件があるため、150点本体と分けて別回で取り上げます。
次回は「口管強」の全体像へ
次回は口腔管理体制強化加算、いわゆる「口管強」を、人員・実績・研修・連携・設備の観点から整理します。施設基準を満たすことと、患者さんごとの算定条件を満たすことを分けて解説していきます。
出典と確認範囲
- 厚生労働省告示第69号・歯科診療報酬点数表(2026年3月5日、M003-4、PDF86頁)。制定文・適用日。
- 保医発0305第6号・歯科留意事項(2026年3月5日発出、5月29日訂正後、M003-4、PDF142頁)。
- 保医発0305第8号・特掲施設基準(2026年3月5日発出、10月7日訂正後、第57の5の4・PDF237頁、様式50の2・PDF714頁)。
- 令和8年度改定・厚労省公式総合ページと4月以降の後続改正。疑義解釈その13(9月25日)まで、訂正通知10月7日までを確認。
確認日:2026年10月16日。金川歯科医院の届出状況や個別症例の算定可否を示す記事ではありません。実際の請求では原通知・最新の疑義解釈と個別条件を照合し、不明点は所管の窓口へ確認してください。本記事はAIの作成支援を利用し、公開後に運営者が確認・追記修正する方針です。
歯医者のどんちゃん 