CAD/CAMインレーの点数比較|光学印象・歯科技工士連携加算2と従来法

先端を丸くした根管治療用ファイルと黄色い2×2ブロックのイラスト

歯科医療者向け|保険診療ガイド・令和8年度改定
制度確認日:2026年10月23日

CAD/CAMインレーを2歯つくると、光学印象も歯科技工士連携加算2も2倍になるのでしょうか。光学印象は製作物ごと、同日に複数のCAD/CAM冠・インレーを光学印象した場合の連携加算は1回限りです。今回は、従来印象と光学印象の点数を、同じ条件で比較します。

令和8年度の方法間の比較であり、旧年度からの改定差ではありません。以下は形成から印象・咬合採得までの部分小計です。全治療の総点数、患者の窓口負担、医院の利益を示すものではありません。

1.比較する条件をそろえる

同一患者の永久小臼歯に、各歯1個のCAD/CAMインレーを製作する架空例です。窩洞は隣接歯との接触面を含む「複雑なもの」で、適応・材料要件に合うと仮定します。2歯例は同日・同一顎、他の冠やブリッジ、義歯は混在しません。

1日で硬組織処置と窩洞形成を完了し、印象採得・咬合採得まで行うM001-3「インレー修復形成」の要件を満たす場合に限定します。各方法の必要な施設基準・届出を満たし、対象行為を実施していることも前提です。初再診、検査、画像診断、インレー製作料、材料料、装着等は小計に含めません。

2.1歯の内訳:共通部分と変わる部分

1歯の算定項目と点数(本例の条件)
項目点数
M001-3 インレー修復形成120
同注1 CAD/CAMインレーのための窩洞形成加算150
M003 従来印象:単純/連合32/64
M006 従来法の咬合採得18
M003-4 光学印象150
同注4 歯科技工士連携加算2(要件充足時)80

出典:歯科点数表84〜87頁、歯科留意事項138〜144・152頁。2026年10月23日確認。

形成120点と窩洞形成加算150点は両方法に共通です。従来法の単純印象32点と連合印象64点は、実際の印象方法に応じて区別します。自由に高い方を選べる区分ではありません。

光学印象150点は、直接法による印象採得と咬合採得を行う場合の評価です。従来の印象採得M003、咬合印象M003-3、咬合採得M006を別に足しません。「150点+従来の咬合18点」と計算しないよう注意します。

3.1歯・2歯で比べる

方法別の部分小計(単位:点)
方法1歯2歯
従来:単純印象+咬合320640
従来:連合印象+咬合352704
光学印象のみ420840
光学印象+連携加算2500920

全行に形成120点と窩洞形成加算150点を各歯分含みます。連携加算2の行だけ、別途その要件を満たすと仮定しています。上記の同一患者・同日・同一顎の条件で計算。出典:歯科点数表、留意事項M003-4(1)(4)(5)。2026年10月23日確認。

1歯の「光学+連携2」は120+150+150+80=500点。2歯では、120×2+150×2+150×2+80×1=920点です。500点をそのまま2倍した1,000点にはなりません。光学のみなら2歯840点です。

同一患者・同日・同一顎で永久小臼歯に独立したCAD/CAMインレーを各歯1個ずつ製作する架空例。複雑窩洞、M001-3の1日で硬組織処置と窩洞形成を完了し印象採得と咬合採得まで行う条件と、各適応・材料・施設基準・届出・実施要件を満たす。インレー修復形成120×2歯で240点、CAD/CAMインレー窩洞形成加算150×2歯で300点、光学印象150×2歯で300点、光学印象における歯科技工士連携加算2は80×1回で80点。合計920点。連携加算2は別途の届出、ICT共同確認、製作への活用と記録が必要。光学印象に従来の印象・咬合は別算定しない。形成から印象・咬合までの部分小計で、全治療の総点数・窓口額・利益ではない。初再診・検査・製作料・材料料・装着等は含まない。2026年10月23日確認。AI作成支援の図解。
2歯の部分小計:240+300+300+80=920点。AI作成支援の独自図解。出典:厚生労働省・歯科点数表、留意事項M003-4。2026年10月23日確認。

連携2ありの場合、従来の単純印象との差は1歯180点・2歯280点、連合印象との差は1歯148点・2歯216点です。形成部分まで「光学化で増えた点数」と数えないこと、比較対象が単純か連合かを明記することが大切です。

4.80点はデータ送信だけでは付かない

連携加算2は、光学印象時に歯科医師が情報通信機器を用いて歯科技工士と咬合関係・口腔内の確認等を共同で行い、製作に活用する場合の評価です。確認内容と、院外の歯科技工士なら所属する歯科技工所名を診療録に記載します。

光学印象の届出とは別に、連携加算2の施設基準・届出も必要です。院内の専任歯科技工士または外部技工所との連携体制、所定の掲示・原則ウェブ掲載、技工士の負担軽減・処遇改善、安全管理ガイドラインに準拠した情報通信体制等を原通知と照合します。スキャナーの保有やファイル送信だけで算定できるとはいえません。

富山・石川の届出は東海北陸厚生局の令和8年度様式を確認します。光学印象は様式50の2、歯科技工士連携加算2は様式50の2の2です。受理と算定開始時期も確認してください。

5.本数・回数・形成区分を混ぜない

同日複数製作物の連携加算が1回という規定は、医院全体で1日1回という意味ではありません。また、同じ製作物でも日を変えれば自動的に再算定できる、という意味にも広げません。

従来法にも連携加算はあります。ただし、M003では前歯部の歯冠補綴物・ブリッジ等、M006では所定の欠損補綴区分が対象で、今回の小臼歯の独立したインレーにそのまま加えるものではありません。「従来法には連携加算がない」と一般化しないようにします。

M001-3の1日完了条件を満たさない場合は、M015-3(4)イなどで別の形成経路を確認します。修復形成120点とM001の複雑な窩洞形成86点を重ねず、冠の歯冠形成とも区別してください。複数顎や他の補綴物が混在する症例には、この表を機械的に当てはめません。

初回の光学印象・算定前の確認も併せてご覧ください。次回は、今回の点数差をもとに、診療報酬収入と追加費用を分けた条件付き試算を扱います。

出典・確認日

本記事は制度の一般的な解説です。個別請求は最新の原通知と所管へ確認してください。AIによる調査・作成支援を利用し、公開後に運営者が確認・追記修正する方針です。

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