虫歯の穴を詰める方法：ダイレクトボンディング、セラミックインレー、CAD/CAMインレーなど

こんにちは、歯医者のどんです。

今日は、虫歯で空いた穴を埋める方法についてみてみます

患者さん

どん先生、虫歯で歯に穴が空きました。

穴を埋める方法には何がありますか？

歯医者のどん

穴に材料を直接詰めて固める直接修復法と、

型を取って、模型上で作った歯を入れる、間接修復法があります。

患者さん

なるほど、わかりました。

できれば白い歯にしたいんですが、白い歯にも種類がありますか？

歯医者のどん

白い歯に使われる代表的なものには

コンポジットレジン、イーマックス、ジルコニアなどがあります。

直接修復法：虫歯を取って、歯にできた穴をその場で詰める

直接修復法 direct restorationは、虫歯を取り除いたことによってできた歯の穴を、直接お口の中で詰める方法です。

メリットとしては、

です。

昔は、アマルガムという材料が、直接法に使われていましたが、水銀などを含有していて、健康被害の懸念がありますし、見た目が悪いことから（銀色）、最近はほとんど使われなくなりました。

最近の直接修復法は、完全にコンポジットレジンの時代ですね。

コンポジットレジンは、患者さんには簡単にプラスチックと説明しています。

レジン（合成樹脂）に、シリカやジルコニアを細かく砕いた無機フィラーを混ぜた複合材料です。

フィラーをレジンに混ぜることで、強度、耐摩耗性、重合収縮の軽減などが図れます。

上の写真は、コンポジットレジンを使って、虫歯を取ってできた穴を埋める様子です。

歯に歯の接着剤（象牙質接着システム）を塗って、コンポジットレジンを歯の穴に詰めて、光を当てて重合反応させることで固める方法です。「ダイレクトボンディング」とも呼ばれます。

コンポジットレジン修復は、虫歯の穴を余分に広げることなく、必要最低限に削って詰めるだけですし、何よりも、歯の色をしているので、見た目もいいです。

しかし、虫歯の穴が大きい場合や、噛む力が強くかかる場所に使うと、割れてしまう恐れがあります。

間接修復法：型取りをして、外で作ったものを入れる

間接修復法 indirect restorationは、虫歯の穴が大きくて、コンポジットレジン修復が難しいと判断した場合に有効な方法です。治療は２回かかりますし、歯を削る量が、どうしても少し多くなってしまいます。

インレー修復ともよばれますが、次のような手順で行います。

（歯医者１回目）

（歯科技工所）

（歯医者２回目）

• 詰め物（インレー）をセメントで歯に固定する

型取りをして、模型上で作製した詰め物をいれます。

虫歯の穴が大きい場合には、コンポジットレジンで対応できない場合に行います。

インレーを作るときに使われる材質には、

といろいろあります。

患者さん

なるほど！

できれば白い歯にしたいですが、先生のおすすめはどれでしょうか？

歯医者のどん

自費診療で構わなければ、強度もあって、白くて、歯の接着剤にもよくくっついてくれる

イーマックスインレーをおすすめします。

イーマックスの中には、CAD/CAM法で作るものと、プレス工法で作るものがありますが、

プレス工法のもの（イーマックスプレス）をおすすめします、

患者さん

イーマックスインレーがいいんですね！

でも、自費診療だから、お金が、、、

保険適応のインレーで白くできるものはないですか？

歯医者のどん

いい質問ですね！

実は最近、保険でも白いインレーができるようになりましたよ！

保険適応の白いインレー

保険適応で白のインレーは「CAD/CAMインレー（キャドカムインレー）」といって、コンポジットレジンの塊をCAD/CAM技術で削り出して作ります。

CAD/CAMインレーの保険適応条件は

全部の歯に入れられるわけではないので、注意しましょう！

CAD/CAMインレーの費用は、だいたいですが、

です。

今回は、虫歯の穴を詰める方法についてご紹介しました。

コンポジットレジン修復、インレー修復を上手に使い分ける歯医者さんに出会えるといいですね！

特に、コンポジットレジン修復が得意な先生は、歯をたくさん削らなくても、虫歯を治しててくれるので、なんでもかんでもインレー修復にされないように、歯を大切にする先生を探しましょう！

それではまた！