非定型歯痛に対する三環系抗うつ薬の使い方

原因不明の歯痛、非定型歯痛に効果のあるお薬は、三環系抗うつ薬があります。

痛みに対する抗うつ薬の使い方を調べてみましょう

三環系抗うつ薬

種類

三環系抗うつ薬(商品名)
  1. アミトリプチリントリプタノール
  2. ノルトリプチリン(ノリトレン)
  3. イミプラミン(トフラニール)
  4. アモキサピン(アモキサン)
  5. クロミプラミン(アナフラニール)

この中でも、非定型歯痛に効果があるお薬として、アミトリプチリン(トリプタノール)がよく使われています。

アミトリプチリンは、慢性頭痛や慢性神経痛の第一選択薬としても使われています。

作用機転

中枢におけるセロトニンおよびノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、慢性痛に効果があるといわれています。

お薬の使い方

容量

まずは、アミトリプチリン10mg/日からはじめ、症状に応じて徐々に増量していきます。

寝る3〜4時間前にまとめと飲んでもらいます。

症状に応じて、

  • 1週目:10mg/日
  • 2週目:20mg/日
  • 3週目:30mg/日
  • 4週目:50mg
  • 6週目:75mg
  • 8週目:100mg
  • 10週目:150mgを4週間

で増量していきます。

それでも痛みが改善しなければ、200~250mgへ増量していきます。

維持療法・減量

痛みが止まった容量で、1年間服用してもらいます。

1年後、1ヶ月に10~25mgのペースで減量していきます。

痛みが再発した場合は、また痛みが止まった量に戻して3ヶ月間維持して、再度減量にチャレンジします。

副作用

  • 口渇
  • 眠気
  • 便秘
  • 尿閉
  • 目のかすみ
  • 体重増加
  • ふらつき
  • 薬剤性QT延長

参考文献:口腔顔面痛を治すどうしても治 らない「歯・口・顔・あごの痛みや違 和感」がわかる本

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